マケサポは、地域企業のマーケティング課題解決をテーマに、地域の若者がマーケティングを学びながら考える実践型教育プログラムです。2023年の1月〜4月に行われたマケサポの第一期では、千葉県いすみ市にあるSUP施設「いすみパドルクラブ」さんのマーケティング課題解決に取り組みました。
この記事では、マケサポ講座の全体的な流れ、雰囲気、学べることなどがわかっていただける内容になっています。
それでは、マケサポ第一期の様子を詳しく見ていきましょう!
| テーマ企業は、千葉県の”いすみパドルクラブ”様
今回のマーケティング講座の実践パートでお世話になるのは、千葉県いすみ市にある「いすみパドルクラブ」さん。SUPとキャンプの事業をメインに行っています。
いすみパドルクラブの大きな特徴は、川でのSUPを体験できる点です。SUPと聞くと海を思い浮かべる方が多いかもしれません。いすみパドルクラブでは、海と比べて安全性の高さを保持しながらSUPを楽しめ、いすみ川の豊富な自然環境や、海とは一味違うアドベンチャー気分が堪能できます。
2022年12月からは新たに、キャンプ事業がスタートしました。都心から1時間30分でいける距離にありながら、安価でプライベート空間が確保されたキャンプ場。キャンパーにとっては、まさに穴場スポットだそうです。
そんないすみパドルクラブさんの課題は、天候によって安定した集客が見込めないことや、平日やオフシーズンの集客状況など。今回の講座では、2025年の目標売上達成に向けたマーケティング戦略を考える課題に取り組みました。
マケサポ第一期メンバーの多くは、株式会社ワークキャリア主催のキャリアスクールでWebスキルを学び、現在はフリーランスとして活動しています。メンバーは、動画編集者やカメラマン、ライター、オンライン秘書など活躍の場はさまざま。また、これまでのキャリアも幅広く、マーケティングに携わったことのある方から未経験の方まで幅広くいる状態でした。
ちなみに、先述したキャリアスクールが千葉県いすみ市の「コワーキングスペースhinode」や金谷市にある「コワーキングスペースまるも」などで開催されるため、半数のメンバーは今回の課題企業があるいすみ市周辺で活動しています。
| 講座全体の流れ
今回の講座は、基本的にはオンラインで行われ、約3ヶ月間で計8講座が行われました。
実際のスケジュールは以下の通りです。
スケジュール:
オリエンテーション 12月18日土(オンライン)
DAY1 1月21日土 10:00〜12:00(オンライン)
DAY2 1月28日土 10:00〜12:00(オンライン)
DAY3 2月11日土 10:00〜12:00(オンライン)
DAY4 2月18日土 10:00〜12:00(オンライン)
実践パートの現地オリエン会 2月25日土(いすみパドルクラブ@いすみ市)
中間レビュー会 3月18日土12:00〜15:00(オンライン)
最終レビュー会 4月8日土 12:00〜15:00(オンライン)
最終発表 4月22日土 15:00〜18:00(コワーキングhinode@いすみ市)
大まかな流れとしては、前半4回で、マーケティングの基礎を講義形式で学び、後半4回の実践パートは、グループワークがメインで行われました。
ここからは、実際の様子を詳しくお伝えしていきます!
オリエンテーションでは、講座の講師をしてくださる中村さんの詳しい自己紹介やメンバーの自己紹介が行われました。マーケティングのイメージとは異なり、優しい雰囲気の中村さんのおかげで和やかな雰囲気のオリエンテーション。
参加メンバーがマケサポでマーケティングを学びたいと思ったきっかけは、自分のお店を経営していくため、自分のサービス販売に活かすため、現在のクライアントワークに活用するためなどさまざまです。
中村さんから今後のざっくりとした講座の流れのお話もいただき、わくわくするオリエンテーションとなりました。
| 前半パート マーケティング基礎講座
前半の4回は、中村さんからマーケティングの基礎をレクチャーいただきます。oasisというバーチャルプラットフォームを利用して講座が進められました。
チャット機能やスタンプリアクション機能を使いながら、わからない言葉がでてきたら都度質問ができる環境です。グループワークにもスムーズに移れました。
中村さんのマーケティング講座では、「戦略や戦術の認識の違い」など基礎的な言葉の解釈のすりあわせから学べます。これまでマーケティングを本格的に学んだことがない方でも問題なく参加できる内容です。
マーケティングの現場でさまざまな経験を積んだ現役マーケターのリアルな声が聞けるため、全体として分かりやすい印象を受けました!
また、実際の商品を例にグループワークをしたり、マーケティングのフレームを学び、いすみ市の企業を事例に試すワークをしたりと、基礎講座からかなり実践的な点が魅力です。
| 実践パート①現地視察
マーケティングの基礎を学ぶ前半戦を終えたら、いよいよ実践パートへ!
まずはいすみパドルクラブへ訪問。施設見学やSUPの体験をさせていただきました。現地視察は、顧客視点に立って戦略を考える上で大切な時間です。
SUP体験をした後は、施設の責任者をされている森さんから施設の経営状況や課題、今後の方向性などについてお話をいただきました。企業の内情まで詳しくお話を伺える機会は大変貴重なもの。メンバーからは、今後のマーケティング戦略を考える上で気になるポイントについて細かい質問がされ、充実した時間となりました。
ちなみに、現地にこれないメンバーには、当日の様子が別途動画で共有されました。
| 実践パート②中間レビュー
現地視察後は、3チームにわかれ、3週間後の中間発表に向けてグループワークをメインに活動します。
私のチームメンバーは4名で、それぞれ暮らしている場所が異なっていたため、Slackをメインにテキストベースで話し合い、Oasisを使ってオンラインミーティングを数回行う流れでグループワークを進めました。
いすみ市にいるメンバーが多いチームは、オフラインで集まってミーティングをしていましたよ!また、より理解を深めるために現地視察とは別に時間をとり、一般のお客さんとしてSUPを体験しにいすみパドルクラブを訪れたメンバーもいたようです。
中間発表では、それぞれのチームの代表者が10分ほどのプレゼンテーションを行い進捗状況を共有。それに対して、他チームメンバーからの質問感想などの意見交換、最後に中村さんからのフィードバックが行われました。
同じマーケティング講座を受講した直後のワークですが、注目するポイントや話の進め方が各チーム異なっている点が印象的でした。中村さんからそれぞれのチームへなされるフィードバックからもたくさんの学びが得られます。
自分のチームで足りないことを学んだ中間レビュー。3週間後の最終レビューまでブラッシュアップをしていきます!
| 実践パート③最終レビュー
中間レビューと同様の流れで各チームの最終レビューが行われました。
実践パートのグループワーク開始当初は、手探り状態でかなり不安でしたが、中村さんから的確なアドバイスをいただき、この段階までくると、「何が足りないか」「何をすればよりよくなるか」などがはっきりとわかってきます。徐々に戦略が固まってくるのが実感でき、グループワークも後半に連れて充実したものとなりました。
また、実践パートの間もSlackで中村さんからコメントをいただいたり、質問会を開いてくださったりとしっかりサポートしてもらえます。
| 実践パート④最終発表
最終レビューから2週間後、ついに森さんにマーケティング戦略を提案する日がやってまいりました!
最終発表会は、いすみ市にあるコワーキングスペースhinodeで実施。最終発表会には、森さんに加え、従業員の鈴木さんも参加してくださいました。現地には受講生から6名のメンバーが参加。他のメンバーはオンラインでの参加です。
最終発表会は、各チーム20分の発表、質疑応答、中村さんからの評価、森さんからのコメントという流れで行われました。メンバーはみんな緊張の面持ちです。
実際に各チームが提案した戦略に対し、課題企業の森さんから「ここまではわかりやすかった」「ちょっとこの部分は気になりました」などリアルな声を直接聞けた点はかなり勉強になりました。講師の中村さんからは、本質的なフィードバックをいただき、最終日ですが、今後に活かせる知識を得られた収穫の多い回となった印象です。
森さんからは、「講座終了後もつながっていこう」というお話をいただけたのが印象的です。森さんによると、地域には、さまざまなスキルを持つ人はいるけれど、企業と個人とを繋げてくれる人がいないというお話をされていました。今回、マーケティング講座を通して実際に繋がったご縁。講座後も早速、講座参加メンバーと協力し、いすみパドルクラブさんのサイト改善や施設の写真、動画撮影などが進められる話がでています。
このように、マケサポでは、講座で実践的にマーケティング戦略を考える力がつけられるだけでなく、戦略の実施までも関われる機会がある点が魅力的です!
| 振り返り
今回の講座に参加してみて、実践型でマーケティングを学べる点にマササポの大きな魅力を感じました。
前半でマーケティングの基礎を学び、ある程度理解した気でいましたが、実際の企業の戦略を立てる上で、簡単に応用できるものばかりではありません。講座では、現役マーケターの中村さんに都度、助言をいただきながら進められます。
また、マーケティング戦略を考えるだけではなく、直接企業の方に提案するところまで体験できるのは、とても貴重な体験です。今回の講座でも、チームメンバーでしっかりと戦略を練った後、森さんにわかりやすく伝えるためにはと自分たちの中でしっかりと落とし込む必要がありました。今後も森さんといすみパドルクラブの発展に向けて尽力していきたいと思います!